2024/09/06

■ FSMS News 2024-2■━━━━━━━━━━━━━2024年9月6日■

 
 
 
 
 

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     ◆  テーマ:「有害生物防除(防虫防鼠)」  ◆

 
 

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こんにちは。
ISO審査登録センター食品安全審査室メルマガ担当です。
 
皆様の職場でこのようなことが起こっていませんか?
・有害生物(虫やネズミなど)が製品に混入した
・工場や倉庫の中で有害生物が目撃された
・ネズミにより原材料の袋を破られた、サイロに侵入した、ケーブル配線を
  かじられた
・外部侵入/内部発生昆虫の捕獲数が多い
 
これらの問題が発生したときは以下のような取組みをされていると思います。
・有害生物防除委託先(PCO)に駆除を依頼
・殺虫剤・燻蒸剤などの散布、捕獲機の設置・増設
・リセット洗浄(日常の洗浄以外の施設、機械内部等)
・施設設備(壁、床、天井、配電盤、排水溝等)の補修
 
一方、過去に発生した製パン会社やめん類を扱う外食チェーンの事例からも、
有害生物(虫やネズミなど)が製品に混入して社会的な問題となった例が後を
絶ちません。経営に大きなダメージを与えてしまうのは確実です!
 
さて、有害生物による事故を起こさないために、皆様はそれぞれの立場で何を
しなければならないのでしょうか?
 
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有害生物防除では、工場内に有害生物が発生・侵入・繁殖させないための活動
が求められています。そのためには、
・有害生物防除計画を立てる(季節的要因を織り込む)。
 PCO(有害生物防除委託先)との関係性を明確にする。
・PCOに丸投げせず、組織様で有害生物防除のチームを編成し、防除活動に参加
 する。
・捕虫などのモニタリングで工場内外の昆虫などの種類や季節による変化傾向を
 特定する。
・有害生物の発生・侵入源、棲息場所(棲みか)を特定する。
 チェックポイントの例)外部に通じる排水桝、リフトエレベーター室内、
            機械内部、配電盤内等
・侵入源は遮断する(隙間を埋める、網などによる侵入阻止、扉の開放をしない等)。
・食品残渣や粉がある箇所、排水溝を清掃する。台車の車輪の汚れ、高所等見落と
 しはないですか?
・結露をなくすために除湿する、空気を循環する、床の水を切る。
・有害生物防除のための教育訓練(IPM[総合防除]担当者、全ての従業員へレベル
 に応じた内容での実施)。
・発生した有害生物は駆除する。(使用する薬剤などは、あらかじめ駆除業者と
 確認のうえで)
・駆除の結果を検証する。必要以上の捕獲装置設置、対象としない生物用の捕獲
 装置の設置などがないか確認する。
・PCOの活動内容を評価する。十分なコミュニケーションが取れない、要望したこ
 とを実施してもらえない、費用負担ばかり求めて効果がないなどはないか。
・以上の計画に基づき実施した結果、計画は適切であるかを確認し、更新する。
 
虫の異物混入事故が発生してしまった場合は、行われた是正処置の有効性評価を
検証活動や内部監査などで確認することが一般的です。異物混入が起こる前に、
防除対策ができているかを検証することが重要ですね。